死ぬほど愛した人妻に死ぬほど憎まれる男のこれまでとこれからの話

クソ旦那の長年に渡る各種DVで心を壊された人妻を愛するも、クソ旦那にバレて強制終了。愛する女性を無くした悲しみから抜け出せず、現在訴状待ちのお人好し系男(独身)の話。

絶望的主従関係で無くした何か

ここまで書いた事を読み返しても、正直突っ込みどころ満載なのですが、タケシはK子に深く同情し、感情移入していました。

決して優秀という訳ではなかったけど、フルタイムで仕事をこなし、仕事が終われば家事と子供まわりの雑用の為に急ぎ帰る。

土日ともなればクソと子供の相手に1日が終わるそうで、朝、クソと子供たちを野球に送り出し、後ほど応援に行くまでの僅かな時間も家事に追われ、洗濯機を回している時間だけが息のつける時と言い、彼女自身が自由に過ごす事の出来る時間など全く無い日々を過ごしていました。

彼女の圧倒的な自己犠牲が、結局家族を甘やかし、それが結果的に彼女の首を絞めているのは明らかでしたが、安易にその事を咎めるような事は言えないほど、彼女は彼女のやり方で家庭を守っているのだと思いました。

タケシはそんなK子に一定の敬意を抱き、少しでも力になりたいと心から思いました。

何よりもそんなK子と家庭を持つ事が出来たらどんなに幸せな事だろうと本気で思っていました。

もちろん、女性として惚れている事も多分にありましたし、実際毎日LINEして、分単位で時間があればこっそりキスをして抱き合っていましたから、K子を抱きたい気持ちも日増しに強まっていました。

しかしながら、クソ旦那にボロカスにされ、人の為に生きる日々に疲れ、髪もメイクもいつもボロボロ、センスも何もないような格好しながら自分の事を犠牲にして守って来た、彼女の子供たちのための家庭。それがどんなに虚しく無意味なものだと思いながらも、今すぐにそれを否定してしまったら、彼女が自分の十数年の全てを否定されたと思い、悲しみの底に沈んでしまうと思ったし、行き遅れた中年であるタケシの性欲ごときで、K子に負担を掛けたくないと思っていました。

それよりもK子の色々な話を聞いて、彼女の重荷を少しでも軽くして、彼女の抱える問題を1つずつでもクリアする手助けが出来ればと思っていました。

結果、そんなタケシの決意はものの1ヶ月で吹っ飛んでしまいましたが…

 

きっかけはK子とクソ旦那の、所謂夫婦生活の話でした。

ジャブ程度に、クソから、お前は胸が無いから癒されないと言われるとか、子供の何かにかこつけて行われた親同士のくだらない飲み会で、クソ旦那がよそのお母さんの胸を揉み、翌日K子が1人でその人の家に菓子折を持って謝罪に行った話を聞かされました。

ちなみにこの時、私もよそのお父さんに触られたことあるしという余計なフォローを入れてきたのですが、かえって戸惑いを隠しきれませんでした。

これは後々書いて行こうと思うのですが、タケシの価値観において、彼女の周りには正直ろくな人間がいません。それでも度を越した寂しがりのK子は、子供のためと見え透いた嘘をつき、そのコミュニティで消耗し続けていました。きっと今もそうなのでしょう。

まともな人は自然と遠ざかっていくような環境に進んで身を置き、自ら苦境を創り出している事に本当に気づいていない、そのように思いました。

 

さて、クソ旦那のDVや、K子自身のまともにキスしてないという発言から、普通にセックスレスかと思っていましたが、話を聞いてみると斜め上を行く答えが帰って来ました。

「旦那の性欲処理の為に奉仕させられている」

クソ旦那から、ムードや雰囲気はおろか、K子の気持ちや体調すらおかまいなしに、手や口で奉仕する事を強要されたり、K子が眠りに落ちている間に下着をずらされ、クソ旦那が自分の唾で濡らしたクソ旦那を入れて腰を振られている事もあると。(当然のように毎回中に出されると)

そして自分が出した後は、何事も無かったように眠るのと。

さすがにそれはおかしいと思うし、本当に嫌だからやめて欲しい、そんなにしたいなら風俗に行っても良いからとK子はクソ旦那に訴えたが、全く聞き入れられず、度々繰り返されているとタケシは聞かされていました。

まるでトイレみたいに、性欲処理の道具として扱われるのは本当に辛いと、そんな非人道的な行為を強要される事を奉仕と言う彼女の全てが悲しくてたまりませんでした。

本当に嫌だからやめて欲しいとK子の明確な意思を聞いたにも拘らず、その行為を繰り返すのは最早性欲処理ですらなくて、行為の度に彼女に絶望感を与え、クソ旦那は優越感を得るという最低の支配、主従関係を成立させる最低の行為でしかないと思いました。

何よりも、レイプされた過去を持つK子を、曲がりなりにも夫を名乗る人間がレイプしている事がどうにも許せないし、今後も同じ事が繰り返される事を思うと、1日も早くクソ旦那のクソ旦那を叩き潰したいと心から思います。

「拒否をして、私が何かされるのは我慢出来るけど、子供に八つ当たりされるから…」

なまじメンタル強いから拒否をした事もあったけど、K子は当たり前に酷い目に遭い、子供も八つ当たりされたのでしょう…

「旦那は早漏だから、5分も我慢すれば済むし…笑」

やさぐれた風俗嬢のように、完全に大切な何かを失ってしまっている…

むしろ対価を得ていない分救いがどこにもない…

「私が風俗で働いててタケちゃんがお客さんで来たら、超当たりだなぁ。凄いサービスしちゃうと思う笑」

 

夫婦だからって、その大多数が、求め合い与え合う良いセックスする時代なんて、今までもこれからも無いとは思いますし、そんなセックス一生経験しない人も沢山いるんだろうなぁとも思いますが、少なくともK子はそれを強く望んでいたし、タケシもそんなK子の気持ちに応えたいと思いました。

この話を聞いて、クソ旦那は夫はおろか、人間かどうかも怪しいと思い、正直罪悪感や躊躇いはどこにも見当たらなくなりました。

今でも、この話全部、K子がタケシの気を引く為のフィクションだったら良いのにとすら思います。

その時から今まで、あの男はタケシにとって憎しみの対象でしかありません。

「不貞行為を正当化するな!この間男!」

と言われそうですが、いつ来るか分からない慰謝料請求の裁判まで、この気持ちを曲げるつもりはありません。すみません。

 

もっともK子は、タケシが足踏みしている間も、キスをする度タケシのタケシを悪戯っぽい顔で弄んでいましたから、2人が結ばれるのはまさに時間の問題でした。

 

次回へ続きます。